【筋膜は伸ばせない】

筋膜は伸ばせない

筋膜は筋肉や内臓を包む膜のような組織です。

真皮より下の皮下組織の浅筋膜と、それより深い筋肉を包んでいる深筋膜が、マニュアルセラピーでは関わって来ます。

筋膜を伸ばすという技術がありますが、実際には外部から人の手で伸ばす事は出来ないという研究結果があります。※「」内は参考ページからの引用です。

筋膜を伸ばす力

「腸脛靭帯を伸ばす場合、永久的な伸長は60kg以上で起こる(Threlkeld 1992)。」

「24〜115キロに等しい力で伸張が起こることを算出します。(Threlkeld 1992)」

・3次元数学的モデル
「足底筋膜(硬い)と鼻の筋膜(柔らかい)について、生理学的範囲外の非常に大きな力が加わったとしても1%の圧縮とせん断しか出来ない。鼻の筋膜でさえ生理学的範囲の最大限の力でやっと影響を与えられる可能性がある。」※せん断とはある面を水平方向に動かすことです。

筋膜を伸ばす時間

「損傷や炎症のない永続的な変形を望む場合には、1〜1.5%の繊維が伸びるために1時間以上かかる。(Currier&Nelson 1992、Threlkeld 1992)。」

筋膜の伸展と損傷

「いくつかの繊維束の破壊として、コラーゲン繊維および組織構造の永久伸長をもたらす。これに続いて組織の炎症および修復のサイクルが続く。」

神経終末による組織の変化

「麻酔した人を治療する際の実験では、適切な神経接続がなければ、組織は反応しないことを示している(Schleip 1989) 。」

「ルフィ二終末は、接する力と横方向ストレッチに特に反応し(Rrugini 1987)、ルフィ二の刺激は交感神経系の活動を低下させると考えられている。(van den Berg&Capri 1999)」

「これは、ゆっくりとした深部組織への技術が、局所的な組織および生物全体に緩和効果を有する傾向がある。」

まとめ

筋膜は25〜115Kgの力を加えて、その繊維の1%を伸ばすためには1時間もかかります。更に永久的な伸展状態になるには、組織の損傷と炎症が伴います。

ではなぜ筋膜の伸ばす技術で、組織の中軟化が起こるのでしょうか?

それが麻酔した人には筋膜技術は効果がない、つまり神経系への影響という事です。

それはルフィ二終末という伸展に反応する神経終末からの影響が考えられます。

参考ページ:

・“Fascial Plasticity: a new neurobiological explanation,” published in 2003 in the Journal of Bodywork and Movement Therapies.
・Three-Dimensional Mathematical Model for Deformation of Human Fasciae in Manual Therapy
Hans Chaudhry, PhD; Robert Schleip, MA; Zhiming Ji, PhD; Bruce Bukiet, PhD; Miriam Maney, MS; Thomas Findley, MD, PhD


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