【構造・骨格の個体差/椎間板ヘルニア】

骨格の個体差

 

骨の形には思った以上に個体差があります。解剖学の本の通りとは限らないようです。

このイラストは、実際の骨の写真を写したものです。上の図は大腿骨の骨頭を上から見たもので、下の図は前面から見たものです。

このように骨頭の角度も違えば、頚部の長さも異なります。

他にも脊柱の棘突起一つ一つの個体差もありますし、筋肉の長さや太さ、起始停止部の個体差もあります。

つまり構造の視診や触診には限界があるという事です。確実に知るにはMRIなどの画像診断が必要です。

また、構造の歪みやアライメントのずれというものも、当てにはならない場合もあるという事にも繋がります。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、必ずしも痛みと相関しないという研究結果があります。ともに対象者は疼痛が無い方です。

アメリカの神経学会 (2014年12月)

「3,110例の被験者33件を体系的にレビューしたところ、大部分の被験者の間で脊椎変性に関連する痛みの欠如が見つかりました。 」

「疾患ではなく、正常な老化過程の一部である。」

「若年成人でさえ、変性の変化は偶発的であり、症状を引き起こすことに因果関係には関係しません。」

「20歳から70歳の成人1,211人の中で頸椎に同様のパターンが見られた。これらの被験者は、頸椎椎間板ヘルニアに関連する痛みの症状を示さない。」
「20歳代を含む無症状の被験者では、椎間板の隆起が頻繁に観察された。 軽度の椎間板膨隆を有する患者の数は、20歳から50歳に増加した。(男性73%、女性78%)」

「したがって、これらの研究は、椎間板ヘルニアおよび他の一般的な脊柱障害によって、後頸部痛が必ずしも引き起こされないといういくつかの証拠を提供する。 」

まとめ

以上の結果を見ますと、痛みとヘルニアとの相関性はない可能性が高いということになります。椎間板ヘルニア=痛みではないということです。

さらにヘルニア自体は特別なことではなく、年齢を重ねると自然と増える老化現象の一種だということです。

・日本の研究
Abnormal findings on magnetic resonance images of the cervical spines in 1211 asymptomatic subjects.
Nakashima H, et al. Spine (Phila Pa 1976). 2015.

・アメリカの研究
Systematic Literature Review of Imaging Features of Spinal Degeneration in Asymptomatic Populations W. Brinjikji, P.H. Luetmer, B. Comstock, B.W. Bresnahan, L.E. Chen, R.A. Deyo, S. Halabi, J.A. Turner, A.L. Avins, K. James, J.T. Wald, D.F. Kallmes, and J.G. Jarvik
参考ページ:
A Disc Bulge Does Not Always Correlate to Pain Massage & Fitness Magazine

脊柱・脊髄


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